日本再生歯科医学会誌(略称:再生歯誌) 21巻1号 p.35-42
2023.3.30
Journal of the Japanese Association of Regenerative Dentistry
(J Jpn Assoc Regenerative Dent)
ISSN 1348-9615
生体力学シミュレーションはどこまで現象を模擬するべきか?
大阪大学 大学院基礎工学研究科 産学連携センター
村瀬 晃平
再生医療ふくめ,生体組織の力学的,材料的な特性の解明には様々な実験が必要になる.正確な実験結果を得るために,複雑なプロトコルの開発や数多くの準備が繰り返し行われるのが常であるが,当初の狙い通りの結果とならない,あるいはメカニズムが明瞭にならないことがある.そこで歯科をはじめとするバイオメカニクス分野でも,有限要素解析等のコンピュータシミュレーションや,AI,GAをはじめとする情報科学分野の技術を用いて,現象や傾向を予測することが広く普及しつつある.
コンピュータの処理速度が飛躍的に向上し精緻な予測やモデル化も可能となったが,その結果はどの程度正しいのだろうか? 本発表ではいくつかの種類の生体力学シミュレーションを紹介しつつ,定性的あるいは定量的に信頼性のある結果を得るために,過去にも増して重要になりつつある研究者自身の理解について解説する.
キーワード:生体工学,有限要素解析,生体材料, AI
(REVIEW)
J-Stage<全文公開 DOI: doi.org/10.11223/jard.21.35>